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2012.11.8

高2 立命館アジア太平洋大学(APU)の見学を行う

 11月5日 高校2年生(26回生)は,進路研究の一環として,立命館アジア太平洋大学(APU)の見学を行いました。
 まずはF102教室にて大学紹介です。最初に学んだことは,高校までの学問と大学での学問の違いです。先生達から与えられた問題を解くのが,高校までの学問のスタイル。それに対して,自分たちで問題を見つけ,自分たちで解決方法を考える。しかも模範解答というものがない。それが大学での学問であるという説明を受けました。
「模範解答がない?」
 生徒達は不思議そうに聞き入っていました。例えば,世界を平和にするためにはどうしたらよいのか?という問題を設定したとき,その解決方法は一つではないからだそうです。その理由の一つは,世界中にはいろいろな考え,いろいろな文化,いろいろな宗教があるからです。だからこそ,一つの方法だけでは平和にすることができないのです。今の自分の価値観が全てではない。いろいろな価値観があることを理解し,常に物事を多方面からいろいろな立場から考えてみることの重要性をあらためて考えさせられました。
 次に学んだことは語学力の重要性についてです。現在の日本では,少子高齢化が進み,若者の人口は減りつつあります。これに反して世界の人口は増えています。そんななか,日本の企業は,優秀な人材確保や市場を国内だけに頼りきっていると,先の成長は見込めません。実際,ユニクロやパナソニックなどの大手企業が,新入社員の多くを国籍を問わない方向へと転換しているそうです。また多くの企業にて社内の公用語が英語になりつつあることなどの説明もありました。
急成長をとげている韓国のサムスン電子では,新入社員募集におけるエントリー条件(採用条件ではなくエントリー条件です)がTOEICで900点以上だそうです。これからの社会においては,語学力は求められるのではなく,あって当然なのだ!という説明がとても心に残りました。

 お昼ご飯は,カフェテリアでの「ロコモコ定食」。まわりから聞こえてくるのは,楽しそうな学生どうしの英語での会話ばかり。日本にいながらにして,海外にいるかのような錯覚におちいりました。APUでは,学生の約半数を国際学生(外国籍の学生)が占めています。学生だけでなく,教員も約半数が外国籍なのだそうです。学んだ英語をすぐに使える環境って本当に素晴らしいなと思いました。

 午後からは学生による「ハビタットAPU」のプレゼンテーションと岩田学園卒業生・国際学生との交歓会です。「ハビタット」とは,本部があるアメリカではSTARBUCKS COFFEEと同じくらいの知名度があるNGOだそうです。現在,世界人口の約4分の1もの人々が,安心して暮らせる家での生活ができていません。私たちが当たり前に思うことも本当は当たり前ではないのです。そんな人々のために募金を募り,実際に現地に行って家を建てるボランティアを行うNGOが「ハビタット」です。今年の夏,ハビタットAPUの学生が,インドに行って家を建てた時の映像を見せていただきましたが,学生達が本当に生き生きと楽しみながらボランティアする姿がとても印象的でした。その後の交歓会も大変盛り上がっていました。生き生きと学生生活を楽しんでいる先輩方の姿を見て,何人もの生徒が「自分も大学生になったらいろいろなことにチャレンジしてみたい!」と目を輝かせて話してくれました。

 26回生の多くが,学園祭を終えた後,受験モードへと切りかえ頑張っていますが,このAPU見学により,大学進学への気持ちは更に強くなったようです。